2012年3月19日月曜日

【閑話休題】アイリッシュハープ

毎度おなじみ閑話休題シリーズ。
テーマはパンから離れ、今日はハープの発表会でした。
私自身が出ました。家族じゃありません。ジャミラ世代の私が出たのです。
ハープと言ってもオーケストラで聴くのはグランドハープ、でかいやつ。
私のはアイリッシュハープと言って、いちばん高い部分が150cmくらい。音も素朴です。

ある趣味を数年続けては数年休み、また復帰する。ハープもその1つで、その先生と初めてお会いしてから少なくとも20年経つことが最近わかってびっくり。

先生から「発表会に出ませんか」とお誘いをいただいたのは今年に入ってから。
当初は参加をためらいました。ずっと楽器に触ってもいなかったからです。しかし
・こじんまりとした会である
・過去の発表会で弾いた曲があるからゼロからのスタートではない
・こんなことでもなければ練習しない
というわけで参加を決意!
練習に励みましたが…

「何回も弾けば自然に覚えるのは、若者の特権だから」という先生の言葉通り
2週間前くらいが最悪でした、一瞬音符を迷うのです。
しかも10数名中、アイリッシュハープは私だけ…悪目立ち?!
今さら出ませんと言うわけにもいかず練習するしかありませんでしたが
とても家族や友人を呼べませんでした。

しかし今回初めて先生と、当日は楽譜なしで弾いてみましょうと決めたあたりから開き直ってきて(理由は、楽譜を見ているヒマがないからなんですけど)こうなったら年の功、ノーミスで弾くのではなくミスが起こった時にどうリカバリーするかが勝負!と腹をくくりました。

いつもながら発表会は緊張します。
出番がきて、お辞儀をして椅子に座ると数ミリ幅の弦が膨張して壁をなすように見え頭はまっ白。指がぷるぷる震えて弾きたい弦がどこだかわからない!

今回もそれは同じでしたがうすらぼんやりと自分の手綱を取る自分がいて「もっとゆっくり弾けないか?」とずっと自問していました。あがると大抵演奏が速くなりミスの確率も増えるわけです。(←先生の受け売り)
あとはラッキーで、指が震えて正しい弦を弾ける確信はないが、えーいこのへんだーと適当に当てたら弾けた。本来は「薬指→中指→人差し指」と続けて弾く音を全部人差し指で弾いてみせた。など、手の中の宇宙ではスーパーミラクルショットの連続。あるいは川下り。激流。

曲の最初と最後に出て来る旋律があって、最後に辿り着いたとき「長い旅が終わってまたここに戻ることができた」と実感して涙が出そうになりました。
ミスだらけの演奏だと曲の終わりは消えていなくなりたい気持ちでいっぱいなのですが、今日は少し違いました。

こうなるとわかっていたら、友人をみんな呼べばよかったわ。